ホモロゲフレーム
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上の写真は、748SPSのフレームです。
今回は、このフレームの微妙な違いを追ってみます。
TFDさんのBLOGにもありましたが、このフレームにはホモロゲフレームなるものが存在するようです。

http://blog.livedoor.jp/cpiblog00738/archives/2005-08.html

このBLOGを見た”とし”は、すぐさまマニア心を刺激され、確認をしてしまいます(笑)。
ここで整理してみますと、WSB(ワールドスーパーバイク)等を戦うにあたり、市販レーサーとして、コルサ、そしてRSなるものが存在します。そのホモロゲを取るために、市販車として、SP、SPS、Rモデルが存在しているのは周知の事実です。ちなみに市販車の中でも、スタンダードモデル(モノポスト、S)とSPモデル(SP、SPS、R)では多くの部品構成が異なっていますが、それ以上にSPモデルと市販レーサーの差は、見れば見るほど違いが見て取れ、似て異なるバイクになっています。
が、レースレギュレーションの関係上、部品によっては基本構造が同じでないといけないものがあるようで、フレームについては、基本的に同じ構造である必要があります。普段何気に見ているフレームですが、確かに、目に見える部分に違いが現れています。
では、748系ではありますが歴代の全SPモデルが当チームに存在していましたので、現物での確認がとれたものを順に紹介してみます。
注目する点は、スイングアームピボットからエンジンマウントのパイプをはさみ、メインフレームに伸びるパイプ部分です。

748SPのフレームです。

緑に塗装しているのでわかりにくいですが、エンジンマウントボルトの通るパイプ部分により、メインフレームへ向けてスイングアームピボットから立ち上がっているパイプは、メインフレームにつながっていません。これが通常のパターンですね。

こちらは、748SPSのフレームです。

フレーム左側になりますが、上と同じ部分を見てみると、エンジンマウントボルトの通るパイプ部分をはさんでいるものの、メインフレームへ向けてスイングアームピボットから立ち上がっているパイプが、つながっています!
これが、ホモロゲフレームです。

そして、748Rのフレームです。

こちらは、748SPと同じパイプ溶接になっています。これも、市販車として出回っているフレーム形状ですね。

もうひとつ、996S系のフレームです。

当然のように、こちらも、748SP、748Rと同じ、通常の市販車形状のフレームです。

こうして見てみると、748SPSのフレームだけ形状が異なり、ホモロゲフレームになっています。
他の市販車で同形状のフレームを持っているのは、916SP(’95)、916SPS(’98)、996SPS(’99)あたりのようです。DUCATIの場合、同じ年式によっても装着されている部品に差がある事は日常茶飯事だった(笑)ので、必ず採用されているとは限らない可能性が高いですね。
でも、先述のモデルは、今となっては結構マニア扱いされる年式のSPモデルでもあるところが興味深いです。
ここで、もうちょっとアップで、エンジンマウントボルトの通るパイプ部分をはさんで、メインフレームへ向けてスイングアームピボットから立ち上がっているパイプのつながり方を見てみます。

↑748SPSのフレームです。
確かに、メインフレームへ向けて、スイングアームから立ち上がっているパイプがつながっていますね!

↑748Rのフレームです。
こちらは、メインフレームへ向けてスイングアームピボットから立ち上がっているパイプは、エンジンマウントの通るパイプを境に分離され、メインフレームにつながっていません。

ちなみに、748SPSフレームの右側です。
きっちり、つながっていますね!

そして、748SPSフレームの全景です。
パイプの基本構成は、全車748/9xx系フレームは変わりないようです。

こうして見てみると、一部の車種にのみ、このホモロゲフレームが採用されているんですね。ずっと接してきていながら、TFDのBLOGを見るまでは、全然気が付きませんでした。でも、マシンオーナーからすると、こうしたちょっとした差が嬉しいものです。元々、レース用のホモロゲモデルとして生産されている車両なので、市販レーサーであるコルサ、RSに直結している特別な部分があると、愛着がわく、ってものです。
「ホモロゲフレームだから!ってどうしたんだよ、たいして変わらないじゃん。うちら一般人レベルじゃ乗って違いが分かるわけじゃないし・・」などと冷めた事は言わず、「おおーっ!」と素直に喜んでマニア心を楽しみましょうね(笑)。

ちなみに、ホモロゲフレームだから!っと言っても、コルサと全く同じフレームとは解釈しない方が良いでしょう。当然ながらフレームの材質や肉厚も違うでしょうし、溶接については、コルサはTIG溶接になっています(これは溶接痕を見れば一目瞭然ですね)。ちなみに、フレームの材質からいくと、748Rは通称フォガティタイプフレームと呼ばれており、他の748/9xx系フレームとは異なっているようです。
と言っても、この違いを体感するのは、一般人には無理ですね(笑)。

1994年から約10年に渡ってDUCATIのフラッグシップモデルとして君臨し、またレースモデルにも直結したこれらの違いは、我々マニアの心をくすぐり、また満足させてくれるものですね。

オマケとして、748Rのステアリングヘッド部分です。通常バラす機会が少ない部分です。ここは、ステアリングステムシャフトが通る為のヘッドストック部分が挿入され、位置を180°回転させる事により、キャスター角を24°30′(標準値)と23°30′に変化させる事が出来ます。この為に、ステアリングダンパーの取り付け位置が2箇所確保されています。こんなところも、このモデルのマニア度を高めていますね(笑)。
フレームひとつをとっても、なかなかこだわっている部分が多いです。