ふむふむ・・と目を通していくと、まさに仰天のメンテナンスサイクルです。
コンロッドは4,000kmで交換、
ロッカーアーム、コンロッドベアリングは2,000kmで交換、
クランクケースは4,000kmで交換、
シリンダーとピストンはセットで4,000kmで交換、
タイミングベルトは1,000kmで交換、
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インテーク、エキゾーストのバルブは2,000kmで交換、
コンロッドボルトは4,000kmで交換、
等など、
まるで市販レーサーCORSA並みの内容です。
簡単にまとめれば、
2,000km毎には、どう考えてもエンジン全バラですか?????
一般ユーザーからすれば、ありえ〜んハナシです(笑)。
よく見てみると、
「MAINTENANCE
CHART OF 748R ENGINE FOR TRACK
RIDING」
とあります。
サーキット走行におけるメンテナンス基準、という事ですね。
よくよく考えてみると、748RはWSS参戦の為のホモロゲマシンです。
という事は、WSSにエントリーするのであれば、これ位の基準でエンジンのメンテナンスを行わないと、性能は発揮できませんよ! と理解できます。
ひょえ〜!と思いますが、よくよく考えてみると、これがレース車両としては当たり前なのかもしれません。
しかし、これはホモロゲマシンというだけであって、市販レーサーではありません。一般の人がお金さえ出せば普通にバイク屋で購入できる一般販売車両です。
でも、これが当時のDUCATIのSP系モデルとしての位置づけ、なのかもしれません。
しかも購買層としても、それなりの好き者が買うであろうバイク。
国産車ではあり得ない設定です。
市販車とレースキットパーツ装着レーサーでは見た目は似ていても、中身は全く違うバイクと言っても過言ではない国産車の現状。
DUCATIの場合は、市販車から市販レーサーまで同じ流れを持ち、そしてワークスマシンでは確かに個々のパーツは違えど、基本構成に同じ流れを感じる事ができる、と考えてもいいかもしれません。
こういった流れは昔からずっと感じる事ができます。
750F1モンジュイでもエンジンパーツしかり、タイヤはレース用のインターミディエイトを標準装備としていたツワモノでしたし、851系では888SPSがその頂点に立っていました。エンジンはコルサパーツの多用、ラジエータの電動ファンは無し・・・・一般市販車としては考え難い装備です。
一応市販はしてますが、サーキットでの走行が、このバイクの存在場所ですよ!
と、解釈できますね。
こういったところに批判を受けるかもしれませんが、これが好き者マニアにとってはたまらない!ますます気に入るポイントなのかもしれませんね。
ちなみに、この2枚のチャート画像をクリックすると、PDF形式で見ることができますよ!
2000年型の748Rを購入した際に同封されていた、DUCATIからのメッセージです。
これ以降の748Rに同封されていたかどうかは定かではありませんが、こういったメッセージがあると、気分的にも嬉しくなるものです。
このメッセージの内容はご覧の通りで、
WSSレースの為のホモロゲマシンである。そして、その為に特別に装備となった主な内容を記しています。
フムフム・・と目を通していくと、
前年までの748SPSに付属していたサイレンサー+ROMのKITがオプション販売になっている事が明確に記されています。ご丁寧に、748Rオーナーに対して特別価格でお分けしますよ!とありますが、冷静に考えると、前年まで車両に付属されていたものがただ単に別売りになっただけじゃん、と突っ込みたくなる点も・・・(笑)
まあそれはいいとして、当時のゼネラルマネージャーだった4バルブデスモの産みの親であるマッシモ・ボルディさんからの好意的なメッセージとして受け取りましょう。
ここで問題となるのは、もう1枚同封されていたレターです。
内容はこの748Rに対するメンテナンスサイクルを記したものです。
内容を見ていくと・・・・・・仰天するようなメンテナンスサイクルです。